1.グラント将軍の子孫より(原文英語)

■投稿

自由主義史観研究会殿

あなたは、感傷的です。 優れた人は自分がエラーをしたとき、それを認めることが出来ます。 しかし未熟な子供は、そうすることができません。

私の偉大な祖父はユリシーズ・グラントです。アメリカの大統領であり、アメリカ陸軍の将軍でした。 南北戦争に勝ち、国を統一して、奴隷制度を止めました。 彼は大統領退任後、世界を旅して、日本も訪問しています。 彼は日本刀やその他の貴重な贈り物を貰い、死ぬまで日本を評価していました。

優れた人は明らかに善と悪を見抜きます。 私の祖先のグラント将軍は猛烈なテロリズムを使い、都市を燃やし(アトランタを焼き払った)、そして南部の人々にひどい仕打ちをしました。 勝つために、アメリカはその伝統を続けています。 東京大空襲ではアメリカは悪魔でした。そして新式の汚い爆弾(原子爆弾)も同じです。彼らは無慈悲にそれらを日本に対して使いました。 彼らは非戦闘員に不必要に損害を与える火と、ぎりぎり合法的な武器を使う伝統を続けました。 そしてこの事によって勝った優秀な軍人として評価されると思います。 これ以外にどうして勝てるでしょうか。

私は、これらが私とアメリカをはずかしめるということを知っています。 あなたは、客観的な部外者として見ることが出来ない馬鹿です。そして、全ての人々は優れたことをするだけでなく、エラーをすることを分かっていません。 子供だけは、自分はエラーを超越していると思ってます。

感傷的な国家主義者。 あなたは、あなた自身、あなたの祖先とあなたの子供たちをはずかしめます。 答える必要はありません。 私は、あなたのことばに関心がありません。

私の祖先は、1000回以上ジンギスカンの一族(東洋人?インディアン?)を征服しました。 そして、私の子孫は、1000回以上彼らを征服するでしょう。 彼らは、真実を見る目のない子供です。 彼らを征服するのは簡単です。

■感想

ええー?と言う投稿ですが、言われてみると、本当にアメリカ人は残酷ですね。

グラント将軍のアトランタ焼き捨て、日本旅行は歴史的事実です。彼は北軍の英雄として大統領に選ばれました。このような非人道的な攻撃がアメリカの伝統だと言われれば、その通りであり、何か変な感じです。

自由史観研究会理事 杉本幹夫


2.昭和天皇の戦争責任

■投稿(1)

貴研究会発行の「歴史と教育」第109号(平成19年1月号)の記事に就き質問があります。

質問該当箇所
題 「ゾルゲ事件と大東亜戦争(2)」
筆者 杉本幹夫
34ページ、上段7行目から10行目にかけての記事

即ち 「(昭和天皇は)戦争責任を取り、退位なさるべきだったと思っている。そして国内・国外を問わず、この戦争で亡くなられた人の慰霊に専心されるべきであったと考える」との記事

質問 1.(昭和天皇の)戦争責任とは具体的に何に対する責任なのですか。戦争開始の責任ですか、敗戦の責任ですか。それともその他の責任ですか。

質問 2.明治天皇も日露戦争が発効した日に、退位され、(日露戦争の)戦争責任を取り、国内・国外を問わず、日露戦争で亡くなられた人の慰霊に専心されるべきであったと考えますか。

質問 3.戦争の大義は勝戦、敗戦により異なるものなのでしょうか。

以上、宜しくご回答下さるようにお願いします。

■回答(1)



質問有り難うございます。

1.開戦及び敗戦責任です。日本では政治はすべて行政当局の責任で行われます。従って天皇の戦争責任はないことになっています。
しかし同時に(日本人の)慣行として、実質的に責任がなかった人でも、最終的にはんこをついた責任を問われます。その意味で昭和天皇は責任を取り、退位なさるべきだったと思います。
2.日露戦争は勝った戦です。戦争責任を取る理由がありません。
3.戦争の大義の定義がよく分かりません。 正義の戦いであったとしても、戦争に負け、あれだけ多くの犠牲者を出せば、指導者として責任を負わざるを得ないと思います。

自由史観研究会理事 杉本幹夫

■投稿(2)

早速の回答ありがとうございました。

回答を読みますと次のように解釈できます。 戦争に勝てば、天皇には戦争に関する一切の責任にはない。しかし、戦争に負ければ開戦・敗戦の責任が生じる。天皇は慣行として(そんな慣行はかってないが)退位して、死んだ人の慰霊に専念すべきだ。

もしそうなら、明治天皇には日露戦争の開戦責任はなく、昭和天皇には開戦責任があると言うことになり、同じ(はんこをつくと言う)行為であっても矛盾が生じますね。 また、大東亜戦争の敗戦の責任は杉本さんの意見では杉山・永野にあるのではありませんか。 また、敗戦による昭和天皇の退位を一つの懲罰(または贖罪)と考えるなら、勝戦の明治天皇には褒章があってしかるべきですね。明治天皇に対する褒章は何があるべきだったのでしょうか。

私は昭和天皇が終戦後に行幸をされ、親・子・夫を、また財産を失って心身ともに疲弊した国民を慰撫し、また国民は力及ばず敗戦に至った悔悟を天皇に示した様をまざまざと思い出します。正に天子と臣民が一体になった様です。それ以上を国民の誰が(共産党を除く)望んだでしょうか。

退位などジェスチャーです。誰に見せる演技でしょうか。国民にでしょうか、戦勝国にでしょうか。 戦争でなくなられた人の慰霊にどのように専心すべきですか。坊主になるのですか。寺に篭るのですか。 明治天皇でも昭和天皇でも、勝戦でも敗戦でも、ジェスチャーを示さなくても天皇陛下は戦争犠牲者の慰霊を思われていることは分かるはずです。

戦争は外交手段の一つです。歴史は時間の連続です。正義は各国が己の正義を持っています。絶対正義などありえない世界の中で、また、長い日本の歴史の中で例え一度戦争に敗れたかといって、うろたえることは恥ずかしいことです。 天皇が退位をすれば、それが例えそれが国民向けのジェスチャーであったとしても、世界は日本が大東亜戦争の大義名分を自ら否定したと解釈します。それでは祖国の名誉と繁栄を願って死地に赴いた我が先人達が余りに哀れです。

■回答(2)

商売でも何でも勝った事について責任を問われるという話しは聞いたことがありません。しかし失敗をすれば責任を問われます。 但し、天皇について、当時有効であった明治憲法には、「天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス」(第3条)とあり、責任の追及は出来ないことになっていました。

明治天皇はその業績を称え、明治節として崩御された後も生誕日を祝いました。今日は文化の日として継承されています。 貴方は明治天皇が何か犯罪でも犯したと思っておられるのでしょうか。
昭和天皇についても、60余年の業績、特に戦後の日本各地の御巡幸により国民を元気づけられたお人柄をしのび、昭和の日として記念しています。

昭和天皇の戦争責任を追及する声は少数派です。しかし私はあれだけ多くの犠牲者を出した責任を取り、退位され、仏門に入られた方がもっと良かったのではないかと思っています。 そして、ガダルカナル、沖縄、硫黄島等かっての激戦地での遺骨採集、慰霊をされた方がもっと良かったのではないかと思っています。

大東亜戦争敗戦の責任は近衛内閣以降、すべての責任者の共同責任だと思っています。今まで陸軍=悪、海軍=善という見方が強かったように思います。しかし敗戦責任に絞れば、海軍の方がやや大きかったかなと思います。

自由史観研究会理事 杉本幹夫

■投稿(3)

回答ありがとうございました。

回答を読ませていただきましたが、根本のところで杉本さんと私の考え方が違っておりますので、これ以上の意見交換は無用と思います。 私は国家の戦争を商売に例えたり、戦死者数で国家の基本を揺るがせたりのミクロ的な見方は避けたいと常々考えています。 ありがとうございました。


3.イギリスはアヘン戦争について中国に謝ったのか?

■投稿(1)

スタッフの皆様ご苦労様です。頑張ってください。

私は中国で働いているので、いわゆる「南京大虐殺」について気に掛かります。 こちらの人はかなりの高学歴の人も無条件に、これを信じています。 情報が管理されているので、今度出来た高速列車(「子弾丸」と言う)が 日本の新幹線の技術指導であることも知りません。言うとかなりショックを受けた見たいです。

「南京大虐殺」のウソを話したら最大のショックになるでしょうが、 よほど様子を見ないとうかつに話はできません。

情報操作で立場

を強くしようと頑張ってみても、ウソをつく体質は自分に跳ね返ってくるだけで (SARSやEIDSのように)国の基本的な力を強く出来ません。 はやくそれに気づいてくれるといいのですが‥‥、しばらく無理でしょうね。

中国の最近のニュースでは、台湾の教科書から「南京大虐殺」の記述が大幅に 減ったそうです。中国側が文句を言っておりました。 台湾は、このように語っています。

中国の長い歴史の中で、このような事件は大きく取り上げるには値しない。 他に書かなければいけないことが沢山ある。

正論ですね。

一つ教えてください。 アヘン戦争は日中戦争より被害が大きく、名分の無い戦争ですが イギリスはこれについて謝罪しているのかどうか。 どのように決着が付いているのでしょうか?

■回答

ご返事が遅くなって申しわけございませんでした。HPで質問などに対してのボランテ ィアをしている渡辺と申します。

中国人が、今度できた高速鉄道が、日本の新幹線の技術だということを知らないとは意 外でした。空港や病院やそういうのも日本の援助で建てられているということも知らな いのでしょうね。

ところでご質問は、アヘン戦争について、イギリスはこれについて謝罪しているのかど うか、ですね。

寡聞にして、私はイギリス政府がアヘン戦争に謝罪したということは知りません。両国 の首脳会談でも触れられてないように思います。

もっとも、「されていない」とか「なかった」という証明は難しいものがあります。だ から、安田さんが一通り調べて知らないのであれば、「謝罪されていない」と言ってい いと思います。もし間違っていれば、「実は密かに謝罪しているのだ」というような反 論があると思います。大事なのは真実です。

日本に対して謝罪がないと言われたら、なぜ、アヘン戦争に対する謝罪は求めないのだ と聞いてみてもいいと思います。

例えば、インドに対してもシンガポールに対してもオーストラリアの原住民に対しても 、イギリスからの明確な謝罪はないと思います。こういう意味の謝罪ゴッコは、日本と 中韓との間のゲームかもしれません。

渡辺 龍二


4. 栗林忠道の辞世の歌

■投稿(1)

硫黄島の戦いが知られるようになり、喜ばしいことですが、栗林中将の最後の 電報にあった歌について、少々疑問があります。「国の為重き努めを果たし得る で矢弾尽き果て散るぞ悲しき」の結句を「口惜し」に誰がどのような意図で直し たかです。大本営が「悲しき」では戦意高揚にならないとして変えたといわれて いますが、果たしてそうなのでしょうか。いわば辞世の歌を大本営の一軍人が勝 手に変えられるとは思えません。しかるべき歌人に添削を依頼したのではない か、と考えているのですが、いかがでしょう。

 私は歌道にまだまだ暗いのですが、確かに「口惜し」よりは「悲し」のほうが 良い歌です。しかし、この歌は三首の中の一つであり、これだけ取り出して読ん でよいのだろうか。二首目「仇討たで野辺には朽ちじ吾は又七度生まれて矛を執 らむぞ」の七生報国の覚悟を詠った歌と並べた場合、「悲し」ではその覚悟に通 じなく読めます。矢弾尽きて戦死することを悲しむのではなく、口惜しい、きっ と仇を討つぞ、との覚悟を述べるには「口惜し」でなくてはならないと思いま す。

そして三首目「醜草の島に蔓る其の時の皇国の行手一途に思ふ」と米軍に硫 黄島が占領された後の祖国の行く末を憂うる結びにつながります。戦意高揚を心 配するなら、三首目こそ改変するか削除すべきでしょう。三首を一体として、栗 林が望んだ「玉斧」を加えたのは、恐らく名のある歌人であり、大本営の一軍人 ではなかったと信じます。皆様、ご意見はいかがでしょうか。

米山 高仁

■回答(1)

「栗林忠道の辞世の歌」についてのメールの論考を興味深く読ませていただきました 。

栗林中将の元の歌の「悲しき」を、軍の発表では「口惜し」にかえたのですね。 優劣をつけると「悲しき」の方がよいと思います。素人の個人的な感覚ですが、「悲 しき」は漠然としすぎている気もします。「口惜し」の方が明確で、気持がはっきりあ らわれていると思いますが、ただ私の好みでは「口惜し」は品がないように思います。

素人の個人的な感覚で述べたにすぎません。どうなんでしょうか、難しいです。 結論のない雑談になってすみません。

渡辺 龍二

■投稿(2)

お返事有り難うございます。短歌を始めてまだ3年目の私ですので、歌の優劣 はまだ良く分かりません。辞世の歌を誰がどのような意図で変えたのか、単に戦 意高揚だけで変えたのか、興味があるのです。もし、お調べになって何かお分か りになりましたら是非御教え下さい。

米山 高仁

■回答(2)

3年も短歌を勉強されておられるなら、私のような素人よりずっと適確だと思います。 その米山さんが優劣がわからないというのなら実際そうなんでしょう。私の優劣は、単 に好みでつけた優劣です。幼稚な判断です。「悲しき」は昔の常套句で「口惜し」の方 が心情があらわれていて良いのかしれません。

ただ、「口惜し」は辞世の歌としたら、化けて出るみたいな、そんなイメージも私には 感じられるので、個人的にその言葉が好きでないのです。そういう好き嫌いによる優劣 です。客観的な歌の優劣はわかりません。

米山さんの仮説は、それなりの歌人が添削したのではないか、ということですね。そう かもしれませんね。もし、そうであって、その歌人の名前などわかれば、大変に興味深 いことだと思います。失礼いたしました。

渡辺 龍二


5.なぜ、肝心のことをしないのか?

■投稿(1)

歴史論争最前線の皆様に宛ててお便りいたします。

私は、今から十年以上も前に、とある本を読んだ事があります。 何というタイトルの本だったかは憶えておりません。 台湾人の学者がお書きになった本でした。 内容は、韓国が歴史捏造しているというものです。

この本を始めて拝見した時、たいへん衝撃を受けました。 民主国家が、堂々と嘘の歴史を国民に教えているなんて話は、余りにも驚きでした。 私は思いました。

「どうして日本の歴史学者は、この事について抗議しないんだろう」 抗議しない理由は、日本の歴史学者たちも、韓国が歴史捏造している事に気づいてい ない為だと思いま した。

「日本人の学者も、この人の本を読むべきだ。きっと大騒動になるはずだ」 私は、日本の歴史学者が韓国に公式に抗議しないのは、単に歴史捏造の事実を知らな いだけだと思って いたんです。

あれから十年・・・・本日、インターネットを検索していると、貴方さまかたのHP にたどり着きまし た。 初めて自由史観という言葉を知りました。 HPの内容をしばらく拝見いたしました。 運営しているみなさまは、素人ではなく、おのおの知名をお持ちの方ですね。 驚きました。

「歴史論争最前線」の英語版の履歴を見ると、2000年に更新とありますね。 貴方さま方は、“とっくの昔に”韓国の歴史捏造をご存知だったんですね。 しかも、その事に関する本も沢山だされているようですね。

非常に気になったので、お尋ねしようと思い、このメールを送って見る事にしたんで すが、、、、

民主国家が、自国民に対して偽りの歴史を教え、日本政府をも欺いているとなれば、 これは国際的な大 問題ですよね。 日本人がハングルを普及させて保護に努めたのに、逆に日本がハングルを迫害したな んて教えてるんで しょ、韓国は? こんなトンデモない話を事実として自国民に教え、国際社会にも宣伝しているなんて 、許される話じゃ ありませんよね。

本当に、国連に今すぐにでも訴え・糾弾すべき大問題ですよね? で、その事を研究し、沢山の本を出しておられる貴方さま方は、今まで 何度くらい韓国政府に対して、公式に抗議声明をなされたのでしょうか? 何度くらい国連に、韓国政府の歴史捏造を告発する書簡を送られたのでしょうか? 何度くらい外国人記者団を集めて、この大問題を暴露・糾弾なされたのでしょうか?

私は、日頃は歴史問題とは無縁の生活をしております。 それでも、テレビのニュースは一通り見ております。 この十年、日本の学者が、韓国政府に対して歴史捏造を止めるようにと公式に抗議声 明を出したとか、 公の場で糾弾を行ったというニュースを聞いた事がありません。

ネット上には、リアル世界では報道されないニュースも拝見できますが、ネット上の ニュースでも聞い た事がありません。 貴方さま方は、本を出したり、ネット上で公表したり、研究会を開いたりしても、韓 国政府を相手に公 式に抗議した事はないんでしょうか?

もし、韓国政府が無視しても、外国人記者団の前で暴露・糾弾するなり、国連に訴え かけるなりするの が普通ですよね。 それをなさった事はあるんでしょうか?

どこの学術の世界でもそうですが、 普通、“公式”としてまかり通っているデータに“ハッキリとした間違い”が発見さ れた場合、その間 違ったデータを使っている機関に抗議するなりして、それを正しいデータにたださせ ますよね? それをせずに、ただ、本に書いて発表するだけじゃあ、単なる“学説の一つ”になっ ちゃいますよね?

公式に抗議・糾弾しない事には、十年経っても二十年経っても百年経っても、“学説 の一つ”として扱 われるままで解決しませんよね?

お尋ねしますが、貴方さま方は、今まで何度くらい韓国政府に対して公式に抗議され たんでしょうか?

逆に韓国の方が、「日本は歴史捏造をしている」と日本政府に公式に抗議しているく らいです。ならば 、あなた方も当然、今まで何度も公式に抗議されたんですよね? もし、抗議しているのならば、なぜ、「韓国の歴史は捏造されている」という研究結 果は、いまだに“ 国際的に認められた事実”ではなく“学説の一つ(右翼側の史観)”という地位に留 まったままなので しょうか?

もし、まだ公式に抗議・糾弾していないのならば、あれから十年以上経っているのに 相変わらず、韓国 政府の捏造がまかり通っている現状も納得できます。 韓国の歴史捏造の事実が国際問題化していない事も納得できます。 ・・・が、ならば、あと何年後に貴方さま方は抗議なさるのでしょうか? 十年後ですか?二十年後ですか?百年後ですか? それとも、永遠に“学説の一つ”のままで通されるのでしょうか?

この問題、ちゃんと抗議しなくちゃ絶対に解決しませんよね。 なんで、その肝心の事をおやりにならないんですか?

■回答

こんにちは、HPの質問のボランティアをしている渡辺と申します。 韓国の歴史教科書の記述についてですね。

読まれた本の台湾の学者とは黄文雄先生でしょうか。最近では『中国・韓国の歴史教科 書』という本(イースト・プレス)にそういうことがわかりやすく書かれています。そ の本には黄文雄先生や藤岡先生も寄稿されています。

さて、韓国の歴史教科書の記述について、「韓国政府に抗議して直させろ、外国人記者 団の前で暴露・糾弾するなり、国連に訴えかけるなり」という叱咤激励でしたね。その お気持ちはわかります。しかし、他国の教科書を無理に直させるというのはどうか、と いう視点もあります。思いついたことを列記してみます。

@外国の教科書はその国の主権に属することなので、「直せ」と要求することは内政干 渉にあたります。教科書は、自国のために自国の国民を教育するためのものです。客観 性を重視するか自国の主張を優先するか、どういう内容が良いかということは、基本的 にはその国が決めることであって、強制することはできないと思います。

A上の本でもわかりますが、韓国だけでなく中国の教科書も同じです。例えば中国の教 科書には日露戦争の記述は全くありません。

Bまた、中国と韓国だけでなく、その他の国の教科書も程度の差はありますが、同じよ うなことがあります。例えば、インドネシアの民間高校教科書やフィリッピンの教科書 には田中上奏文という偽書が、本物として書かれています。田中上奏文が日本の意図だ として。

ちょっと古いですが、別所篤彦先生の『世界の教科書にみる 戦争の教え方』とか『世 界の教科書は日本をどう教えているか』など読めば、世界の教科書はさまざまであるし トンデモないことも書かれたりしていることもわかると思います。

あまり固苦しく考えるのではなく、外国の教科書とはそういうものだと考えた方がいい と思います。国連や外国の記者たちに訴えるのもどうでしょうか。教科書とは幾分かは そういうものだという感覚を、彼らは持っているのではないかと思います。もちろん、 言論の分野ではどんどん言うべきですし、非難すべきだと思います。

また、本当に頭の良い中国人は歴史の教科書は時の政治と密接な関係があると思ってい るかもしれません。そうではなく、教科書に書かれたことはすべて事実だと思ってしま うと、左翼の人たちがわりに使う手ですが、「外国の教科書にはこう書かれている」と いう洗脳にはまってしまいます。例えば、『アジアの教科書に書かれた日本の戦争』( 梨の木社)というような本です。

Bそれでは日本の教科書はどうか、『新しい歴史教科書』が出て、中学の歴史教科書か ら従軍慰安婦の記述はなくなりました。しかし、教科書によって記述は違います。例え ば高校の教科書ですが、次のような記述もざらです。

清水書院(要解日本史B)
また、女性の中には、従軍慰安婦として、日本軍に連行される者もいた。[185頁]

三省堂(日本史A)
日本軍は各地で残虐行為をくりかえし、1940年から翌1941年にかけて、華北の共産党の 支配地域で奪いつくし・殺しつくし・焼き尽くすという三光作戦を行なった。[118頁]

大阪書籍・コラム
九州の大名の武将「沙也可」は、朝鮮に上陸後に出兵への疑問をもち、数千の兵を引き 連れて投降しました。…このように、戦いが長引くにつれ、朝鮮との戦いに疑問を持つ 人やきびしい寒さや食料不足から、朝鮮側につく人が多くなりました。

日本書籍
「南北朝内乱のころ、北九州などの武人・商人・濃漁民のなかには、武装した大船団で …無理に貿易を求め、さちには上陸して町や村を荒らし、大量の米や人間をうばい取っ た。朝鮮では、かれらを倭寇とよんだ。倭寇は中国の沿岸もおそうようになった。

 例えば、一番まともな「新しい歴史教科書」でさえ南京大虐殺を嘘だとはっきり言え ない状態です。

Cそれに南京大虐殺についての中国の学者も、日本の左翼の学者の主張を勉強している のではないかと感じることがあります。東南アジアの教科書なども、それらの国の学者 が学んだ環境もあるでしょうが、日本の左翼の学者が言っていたようなことも書いてい ます。推測ですが、逆に日本側からも影響しているかもしれません。

日本では、世代的に自虐史観を持った多くの学者が、多くの業績を残しています。それ らを一つずつ潰して修正していくのは気の遠くなるようなことです。彼らはまた実に巧 妙です。『新しい歴史教科書』も採択率は低いままです。他の会社の中学の公民の教科 書もひどいものです。

まず『新しい歴史教科書』を広めるというような地道な活動が必要だと思います。日本 の教科書でさえそうなのですから。まず、内を固めてから外へだと思います。しかし、 方向性はちがっても、それぞれ共にがんばりましょう。

長くまとまりのない文章になってすみませんでした。私の記憶では、会が韓国政府に韓 国の「教科書の記述を訂正せよ」と抗議した記憶はないのですが、確実には知りません 。

自由主義史観は思想を強制する団体ではなく、日本の教育に危機感を持つ人たちが自由 に参加している団体です。この私の回答もHPに書かれている論考も個人の責任で書い ています。しかし、HP宛のご意見ということでお答えしていますので、さらにご意見 やご質問などございましたら、staff@jiyuu-shikan.org宛にお願いします。

渡辺 龍二