授業報告
君たちに伝えたいこと
特攻隊員の遺書から考える


高橋智之(岩手県公立小学校教諭)

(1)「特攻隊」を授業化するに当たって、『戦争論』(小林よしのり著作)から考える                 

東条英機が作った戦陣訓の中に「生きて虜囚の辱めを受けず死して罪禍の汚名を残すなかれ」という一節があり、日本軍は捕虜になることを最大の不名誉とした。特攻隊に限らず、日本軍には「死ぬまで戦い玉とくだけて散る」所謂「玉砕」の考えがある。

「玉砕なんて勇ましいもんじゃない」、「上の者の投げやりな決定で部下の命を粗末に扱っただけ」、「バンザイ突撃なんてわざわざ蜂の巣にされただけで全く無駄死にだった」という意見がある。合理的に考えれば全くそのとおりである。

戦争は末端で、殆んど無意味に見える兵隊の無数の死の上に成り立つものである。しかし、作戦効果のほとんどない死に兵隊を追いやるのは戦争指導者の犯罪でしかない。

しかし、まっとうな作戦によって死んだ無数の兵士も、無謀な作戦によって殺されたに等しい死に方をした兵や民衆にも、感謝し哀悼の意を表するために「名誉」」を捧げたい。無駄死にではない。少なくとも私がその死を忘れない。次の世代にも伝えていく。東条英機の戦陣訓は否定するが、命よりも尊いもの、死をかけて守るべきものはある。

ひたすら、「無駄死に」という考え方は、結局、「他人のために死ぬなんて無駄」と言う自己犠牲の尊さをぶち壊すところに行き着く。溺れている子どものために川に飛び込む勇気には敬意を表したい。自己犠牲を否定する人は、絶対他人のためには命を賭けたくない者だ。自分の命が大切。自分さえ生きていればいい。自分のことだけがかわいいと思っている人間は誰も守れやしない。目の前で恋人が乱暴されているのを見て、逃げる男はやはり最低ではないでしょうか。単なるマッチョイズムを言っているのではなく、女でも自分の子どもためには死ねると思う時があるでしょう。

特攻も含め、先の大戦で死んだ兵や民は、祖国の歴史と風土に命を捧げ、家族と日本の未来を守るために死んだと言える。愛する者のために死ぬ。愛する者のためにと言った時、その愛する者は彼女(あるいは彼)の地域や家族が育んできたはずで、さらに彼女の用いる言語や彼女を取り巻く自然や慣習が育んできたはずだ。つまり、彼女を取り巻く公がかくも素晴らしい彼女を育てたと言えるだろう。「自分のために」を超えたとき、「公=国」が現れる。「愛する者のために」は、「愛する者を育んだ国のために」とかなり近い。国ためにと言っても、国家システムのためにではない。

林憲正という25歳の特攻隊員の遺書を紹介する:

私は郷土を守るために死ぬことができるであろう。
私にとって郷土は、愛すべき土地、愛すべき人であるからである
私は故郷を後にして、故郷を今や大きく眺めることができる
私は日本を近い将来大きく眺める立場となるであろう
私は日本を離れるのであるから、その時こそ私は日本を本当の祖国として郷土として意識し、その清らかさ気高さ尊さ美しさを護るために死ぬることができるであろう。

まだ人を愛した事がない者は、「愛する者のために死ねる」という感覚が分からないだろうし、「自分のため以外に死んでたまるか」と「エゴだけの個」にとどまっていているもの無理はない。しかし、自分のためにを超えた時、愛する者のためにの向こうに国のためにが立ち上がってくる。特攻隊は、天皇を本気で神と思って信仰していたわけではない。民間人を殺すなんてできるわけがない。テロではないのだ。特攻隊は、宗教で死ぬ陶酔感もない彼らには、情の論理しかない。「愛する者たちが住むクニを守るために自死するだけだ。これは死ぬのに覚悟がいる自分を克服する段階がいる。死を前にした特攻隊の川柳である。

慌て者 小便したいままで行き
諸共と、思えばいとしのこの虱

彼らは自分を客観視して、笑うほどの精神のバランスを保っている。見事なユーモアであるが悲しすぎる笑いだ。

政治家が、官僚が、マスコミが、日本の大人が、何の覚悟もせずに平和に実は無難に今をやりすごそうとばかりしている。無難と金儲けためならばとプライドなんかいらねえと開き直っている。

かつては、死を賭けて日本の誇りを守った若者があんなにいたのに。学鷲の特攻隊員である西田中尉は「そう簡単に勝てるとは思っていません。しかし、負けたとしてもその後はどうなるでしょう。お分かりでしょう。われわれの生命は講和条件にもその後の日本の運命にもつながっていますよ。そう民族の誇りに。」と言っている。

彼らが死を賭けて伝えたかったものを今の日本はちゃんと受け止めているだろうか。命に対する考え方は、「命そのものが宝」、「生きることそれ自体が目的」という人々は多い。長生きしたくてしたくて・・・。だらだら生きていてもいいからとにかくいっぱい生きたい。いろんなものを食って、面白おかしそうなことを味わい続けたい。今の日本をそう思う人だらけのような気がする。それはそれで否定はしない。しかし、生き長らえることだけが人生の目的ではないと思っている人は必ずいる。命は手段に過ぎない。この命を使って何をなすかだ。その時代の状況があるにせよ、後者の生き方をした人間に敬意を表したい。


(2)特攻隊を主題とした映画から考える


まず、特攻に関わった映画を三本見た。

「きけわだつみの声」/一九九五年一二月レンタル開始/出演:織田裕二 他/スポンサー:朝日新聞 他
「君を忘れない」/一九九六年三月レンタル開始/出演:木村拓哉 他/スポンサー:フジテレビ
「ホタル」/二〇〇一年一一月レンタル開始/出演:高倉健 他/スポンサー:朝日新聞 他

この基本的な情報を見て、内容をある程度予想できる。もちろん、どの作品もフィクションを名乗っている。が、当時の現実のフィルムが流れたり、ヒントになった人物がいるため、完全にフィクションにはなりきれないようだ。同じ時期に同じような配役で同じような映画を作った。違いは、考え方である。

あることに対する考え方の違いによって二種類に分けられる。「君を忘れない」と「きけわだつみの声」・「ホタル」に分けることができる。 あることとは、国に対する考え方である。

三つの作品は、どれも感動を呼ぶすばらしい映画だと思う。共通している点は、特攻機に乗る若い戦士は、愛する人を守るため、また美しいふるさと(自然)を守るために命を捨てるということである。 

違いは、愛する人や美しいふるさと=国と考えるか違うと考えるかである。「君を忘れない」は、「愛する人や美しいふるさと=国」という考え方に近いように感じたが、「きけわだつみの声」・「ホタル」は「愛する人や美しいふるさと=国」という考えではないように感じた。

自分は、「愛する人や美しいふるさと=国」と考えるが、もしそうでないならば、国の実態とは何なのでしょう。 どっかに観念的に国が存在するのではないのです。映画の中には、そのような国の実態があるようなニュアンスを漂わせていますが、それがはっきり何なのかは描いていません。というより、漠然と軍部が国であるという感じです。軍部や政府が国ではないように感じるのですが。

「愛する人や美しいふるさとを守るために命を惜しまなかった」ことと「日本を守るために命を惜しまなかった」ことは、ほぼ、同義だと思います。 

○気になったセリフ場面(「きけわだつみの声」と「ホタル」から) 

・「こんな戦争を誰が始めた」というセリフが二回。一つの映画で、同じセリフが二回以上使われることは珍しいことのように思われる。暗に軍部のせいを漂わせているが、単純すぎると思う。

・日本軍を侵略者として捉えている場面が多い。上官はあまりにも乱暴で、日本軍と一緒に行軍した衛生兵(女)を、日本軍の兵士が強姦しようとする場面もあり無茶苦茶な感じがした。戦場での犯罪が皆無ではないのはわかるが、それが一般的な日本兵のような描き方をしてはいけないと思う。

・「遺書は、検閲があり本当のことはかけない」というセリフが三回。いかにもである。遺書は、果たして、本心と言えないだろうか。言える。死にたくないのは当然だが、国を守るというのも信念としてあった。強制ではなく、自分からそう信じたからこそ自分の命を捨てることができたように感じる。ある程度は覚悟している自分であるが、自分が同じような立場になったら、特攻隊員と同じような行動を取れるか自信がない。悲しい事実であることはたしかであるし、だからこそ忘れてはならない事実だと思う。

・特攻した朝鮮人が、「自分は日本という国のために死ぬのではなく、朝鮮民族を守るため、誇りをまもるために死ぬ」と言った。これを評価的に描いていた。しかし、日本人が日本民族を守るため、誇りを守るために死んだことは評価しない。矛盾である。朝鮮にひどいことをした事を描こうとしてつじつまがあわない。 


(3)授業化するにあたっての疑問・迷いについて


・事実をどのように捉えるか。
「事実」と言う言葉を考える必要がある。的を絞れば、事実とは、「何年に何が起こった」という年表的な意味にしかならない。社会科は年表の暗記ではない。なので、「事実をどのように捉えるか」で大事なことは、「自分がどのような考えのものとで、事実を捉えるのか」が大事で、「どのような考えをもつのか」を吟味するべきである。
また、そのように考えても、事実は、それこそ人によって捉え方が違うので、無数にある。アメリカにとっての事実があり、中国にとっての事実があり、韓国にとっての事実があり、日本にとっての事実があり、A氏の事実があり、B氏の事実があり、C氏の事実があるのです。そこで大事なことは、公教育は、日本の公教育だというこです。だから。A氏の事実では困るのです。日本と言うカテゴリーで、その事実が何であったのか考えなければなりません。

・「教師は事実を教え、理解は子ども自身がすればよい」のか。
無責任である。教師が教えていることは、事実だけでなく理解させたいことも教えているという自覚が必要である。子どもに任せる、もしくは任せるほかないことは、大人の考えを含めた事実をどう受け止めるかで、単純な事実を教え、理解は任せることとは違う。

・時代背景・社会背景について特攻隊だけピックアップするのか。歴史の流れの中で扱うのか。特攻隊は、それのみの起きた出来事ではなく、戦争の中で起きたことなので後者だと思う。

・特攻隊をあえて取り上げることは偏った教材選択とならないか? 誤解を恐れずに書くと、自分が何かの主張をすることは、別の人から見れば何かの考えに偏ると言える。自分の主張が世の中に簡単に認められればこんな楽なことはない。開き直った傲慢な態度と言う意味ではない。常に、自分の主張の正しさ真摯に確かめる必要があるのだが、主張することを恐れてはいけない。特攻隊を取り上げるべき理由は、ここでは省略するが、今のところ自分は正しいと思っている。

・テロと特攻隊の違いは? 特攻隊は、敵の艦隊(敵の軍隊)特攻したのである。テロのように民間人を狙ったのではない。その意味では、原爆のほうがテロに近い。
イスラム教のテロのような宗教的な陶酔感はない。特攻隊は、天皇を本気で神と信じていたわけではない。たが、「クニを守る」という精神があっただけである。

・愛する人のために戦う」ことと戦争を起こしてはいけない」は矛盾するか。
すべての人が、すべてを愛することができれば、戦争はなくなるかもしれないが、それが無理であれば、「愛する人のために戦う」ことの延長に戦争はあると思う。これだけ歴史を積み上げても、争わずにいられない人間の性を超えられない。

○特攻隊は道徳として扱えるか

扱うなら「愛国心」という徳目になるだろうが、「生命尊重」の徳目と矛盾するので、無理であるという考えがある。
自分は違うと思う。結局、愛国心より生命尊重を上位の価値としているからできないという結論になるのである。他人の命を守るために、自分の命を捨てることもあると考えるなら、生命尊重と愛国心は矛盾しない。しかし、全く矛盾しないかと言えば矛盾するときもあると思う。

大事なことは、矛盾するかしないかではなく、どちらも大事な価値であるとして考えることである。徳目は、それ自体すばらしいが、他の徳目と比較して考えると矛盾するものが結構ある。極端な言い方になるが「好き嫌いをしないで何でも食べる」と「動物愛護」は矛盾する。「草取りをして学校をきれいにしよう」と「植物を大切にしよう」は矛盾する。
生きたいと思っても死ぬ定めの人間の存在自体、矛盾なのだから、徳目が矛盾するのはある意味当然である。人間の心の闇を見れば、それぞれの場面で、それぞれの徳目を使いわけ上手に妥協しながら生きているのが人間とも言える。また、その矛盾に悩み続けて生きているのも人間と言える
生命尊重も愛国心もどちらも大事である。どちらも大事な価値として授業をしていいと考える。

○特攻隊を過ちとして教えるべきか。

特攻隊を過ちとして教えるべきか。仮に、英雄的な行為として授業をしたとしても、特攻隊が作戦的に正しいと結論にはならない。特攻隊という作戦は、追い詰められてやむにやまれずの作戦であり、過ちでもやらざるをえなかった状況を取り上げるべきである。作戦的に過ちととして取り上げる可能性はあるが、行為を過ちとして取り上げてはならない。       


(4)最終回 当時の映像記録を通しての授業づくり


●教師の発言・指示・説明/○児童の発表

今から記録に残っている昭和の戦争についてのビデオを流します。どんなことでもいいです。気がついたこと、思ったここと、考えたことを3つ見つけて下さい。見やすいように移動して下さい。

1 ビデオ視聴

●順番に発表してもらいます。同じ時は、「同じです」と言って下さい。(指示)   

○自分から敵の船に飛行機でつっこんでいった。
○自分から落ちている。
○飛行機で自爆していた。
○自爆隊がある。
○飛行機が海に落ちた。
○敵に向かって自滅していた。
○なぜ、特別自爆隊のような物をつくり、 船につっこんだのか。
○なぜ、飛行機だけの攻撃か。
○どのようにして自爆隊の人が決まったのか。
○なぜ、自分から敵の船に飛行機でつっこんでいったのか。
○なぜ神風と呼んだのか。

●自分から敵の船に飛行機でつっこんでいったことに気がついた人が多かったのですが、そのようなことを特攻といいます。船で敵につっこむ場合もあるのですが、今回は飛行機なので特に航空特攻と言います。その人たちのことを特攻隊員と呼んでいました。(説明)
●このような特攻隊員と普通の戦闘員との違いはなんだと思いますか。      

○特攻隊員は、自分たちから自滅しにいく。普通の戦闘員は、敵を攻撃しながら死ぬ。

●もう少し詳しく言うと、特攻隊の人は生きて帰ってこれる?これない。
●普通の戦闘員の人も戦争だからある程度覚悟していくと思うのですが、帰ってくる、死なないで戻ってくる可能性もあります。でも、特攻隊員は帰ってこれない。死ぬことが分かって旅立っていくのです。
さっき、なぜ、特別自爆隊のような物をつくり、敵の船につっこんだのか?とういう疑問が出ましたが、それを考えるためのヒントになるので見てください。
日本は、一九三一年から一五年間戦争をしていました。
一九四一年から始って一九四五年に終わった戦争はなんとう名前だったのでしょうか。ノートに書いてみましょう。                

○太平洋戦争です。

(資料配付)            

●別名は何ですか          

○大東亜戦争です。

●だいたい四年間くらい行われた戦争ですが、特攻が行われた時期はいつ頃だと思いますか?だいたい三つの時期に分けます。ア、イ、ウのどの時期でしょうか?      
●予想をノートに書きましょう。時間は五分で理由も書きましょう。(発問・指示) 

(資料配付)
理由書いた人、起立。         

○ウ 最終兵器で使おうとしていたから負けそうになったから(多数)

●皆さんの予想通りです。この時期は日本がどんどん追い詰められていました。その時起死回生の策として、特攻を行いました。沖縄戦の劣勢を挽回するために特攻を強化していきます。この間わずか数ヶ月です。

●その特攻隊員が残した遺書を紹介します。遺書とは、自分の気持ちを自分が死んだあとに伝える手紙のことです。(遺書一を読む。)享年19歳。若いですね。この頃は、二〇代三〇代のパイロットは死んでいなかったんです。茂樹さんが自分が死んだあと一番気にしていることは何だと思いますか。

○お母さんが泣くことのこと。
○自分がいなくなって母が形見を見たときに立ち直れないのではないかと心配している。
○この遺書を見るとお母さんが悲しむんじゃないか。

●お母さんのことを心配している遺書です。
●次に松士さんという方の遺書です。この方も二〇才。
●(遺書二を読む。)難しい漢字もあるのでよく聞いてください。(説明を加えながら読む。)お母さん、お父さんのことを心配していますが、それだけでではないですね。他にどんなことを考えているのですか?死んだあと、何を心配しているのですか?ノートに書いてみましょう。

○これからの人が幸せに暮らせるかどうか心配していた。

●「皆様」とはだれのことだと思いますか?

○近所の人

●「皇国維持のため」とは、皆さんはどんなことを考えましたか。
●国のみんなのために
●近所の人も入っていたでしょうね。でも、自分の知らない人でも、日本の国のために自分は死んでいくんだよと書いていますね。  
●渋谷さんという方です。どんなことを書いていのでしょうか。この人は、遺書で、どんなことを伝えたかったのでしょうか。

○若い人たちに国のためにがんばってくれ。
○日本のみんなを信じる。
○後の事はたのんだぞ(信じて何かやってももらいたいことはある。)

●まとめる家族のこと、日本のことと言えるように思います。           

●では、最後の問題です
特攻隊が行われてから約六〇年が過ぎましたが、今の日本は死んでいた特攻隊の人たちが考えていた理想の国になっていますか。「なっている」、「なっていない」どちらかを選んで理由も書きましょう。     

○なっている。 
○平和な国だから。(多数)

○なっていない。
○戦争は今でも続いている。
○遺書を書いた人は平和な国を願っていた。
○今は便利な道具がたくさんあるけど、人殺しとかもある。
○犯罪が起きている。
○今の人は自分ためだけにやっている。
○イラクのことが残っているから。

●最後に、特攻隊員が聞いたら喜んでくれると思うこと、逆に悲しむと思うことを紹介します。大東亜戦争が終わってから、日本では戦争がなくり、平和な国になりました。 そのことは、喜んでいると思います。逆に、悲しんでいることは、これから大人の仲間入りをする二十歳の人たちの成人式での様子です。ビデオを見て下さい。
これで今日の授業を終わります。


2 児童の感想(自由記述を整理しました)


(1)特攻隊について   

ア 特攻隊の勇気について
・特攻隊の人たちは、国を守るために自分の命を捨てるなんてすごいと思った。
・戦争のビデオを見て戦争はすごく怖いと思った。戦った人たちは、勇気を出して立ち向かって立派に死んでいってかっこよかったです。
・二十歳の人が自分から突撃することはすごく勇気がいることだと思います。
・特攻隊の人は、自分が死ぬことが分かって飛び立っているからすごいと思う。
・戦争で死ぬと思って特攻隊に入って日本のために活躍したのはすごいことだと思う。 

イ 特攻隊の悲しみについて
・太平洋戦争(大東亜戦争)のビデオを見て、自分から突撃していくのが悲しかったです。
・特攻隊はすごく悲しい運命です。でも、日本のためによくやってくれました。今の二十歳の人は乱暴です。これでは、特攻隊がつっこんだ意味がありません。
・一九歳や二〇歳の人まで特攻隊で死ななきゃいけないなんてかわいそうだと思いました。
・やっぱり戦争は怖いなあと思いました。あと、かわいそうだと思いました。もし私が、男で二〇〜三〇歳ぐらいなら怖くてできないと思いました。
・理想の日本のために命を落としたのは悲しいです。
・特攻で命を落とした人たちは、つらいけど特攻をしたのだと思います。
・戦争は、絶対にやっちゃだめだ。
・自分たちの時代は戦争がないからいいけど、あったら大変だと思った。
・特攻隊なんかつくらなければいいのにと思った。自分から死んでいくなんて考えられないと思う。
・一九歳は二〇歳の人たちがまだ若いのに死んでしまったなんてありありえないと思った。

ウ 特攻隊員と現在のつながりについて
・特攻隊員は、死ぬのが分かっていてやった。渋谷さんの遺書をみて、この人たちがいなかったら、僕たちもいないんだと思った。
・特攻隊の映像や遺書を見て、昔の人は国ために一生懸命やってくれてありがとうと思った。                
・特攻隊の人たちは、まだ若いのに国のために死んでいったおかげで、今は平和に暮らしているのに、現代の人々は特攻隊の人々を悲しませるようなことをしている。
・特攻隊の人が日本を守るために若いのに自分から死んでいくなんてかわいそうだけど、だから私たちが平和に暮らせるんだと分かりました。


(2)成人式について


ア 成人式の感想
・成人式のビデオはひどすぎてびっくりしました。何年の昔の人が平和にしてくれたのに、あの人たちは多分特攻隊のことは知らないんだと思いました。私は、ああいう大人にはなりたくないと思いました。でも、あんな人たちもいるんだなあとビデオを見ながら思いました。
・成人式の人は自分のことしか考えていない。
・戦争で死んでいる人がいたのに、成人式では勝手な行動をしてめちゃくちゃにして戦争で死んでいった人がかわいそうだ。
・昔、同じくらいの年の人が戦ってくれたおかげで今、平和な日本があるのに今の人はダメだと思った。
・戦争のビデオを見てから成人式のビデオみると、はあ〜(怒)って感じでした。今の日本は絶対理想の国にはなっていないと思った。
・成人式でばかげたことをやっている人は何をやっているんだ!と思った。でも僕は、ほどほどに酒を飲んで成人をこしたいです。
・特攻隊員の人たちは今の日本のために命を落として理想の国になってもらいたかったのに、なぜ成人式で暴れたりするのだろうか。これじゃ、特攻隊が命落とした意味がありません。
・成人式であんなことをする人がいることを今日初めて知った。
・成人式にあんなに騒ぐのが不思議に思いました。

イ 自分の行動について
・一〇年もないけど自分たちが成人式の時はあんなことにならないようにしたい。
・成人式のビデオを見てふざけているのはあまりにも変だと思った。僕が二十歳になってもあんなことはないようにします。
・僕たちはこのようなことはしたくありません。
・あんな人たちは二十歳とは思えない。小学生でもあんなことはやらない。

ウ 特攻隊の人の気持ちになって
・特攻隊の人たちが、成人式をみたらすごく悲しむと思う。
・特攻隊の人たちが、あの成人式を見たら怒ると思うし、無念だと思う。あの人たちが特攻隊に行けばよいと思った。
・日本のために自分の命を落とした人がいるのに、成人式でプライバシーとか言って叫んでいるのは特攻隊の人たちがかわいそうだと思いました。僕は、あの人たちが特攻隊になればいいと思いました。


(3)疑問


・日本の人たちはどんな犠牲を払っても戦争に勝ちたかったのだろうか。
・特攻隊が死んで国のためになったのだろうか。意味もなく死ぬなんてもったいないと思った。
・今の人たちは、戦争で死んだ人たちのことはどうでもいいと思っているのだろうか。
・戦争で死んでいった人が今の日本を救ったのに、今の人たちはかわいそうだと思わないのだろうか。 
・戦争で、死ぬと分かっているのに、何で飛んでいくことができるのだろうか。


(4)その他

・今の若い人は国なんかどうでもいいみたいに思っているし自分のことしか考えていないから自分は絶対そうならないようにしたい。国がはやく理想の国になってほしいです。
・平成の人はあまりにもふざけているので、もうちょっと昭和の人のことも考えてほしいと思います。


3 考察

・自分の気持ちをノートに書かせる作業を多くしたこともあって、二時間の授業時間となった。
・感想では、直接授業で扱っていない点まであり、子どもたちが自分の言葉で書くことができた。また、いろんな意見があり、特攻隊についていろいろ考えた様子がうかがえた。 
・修正した箇所は、特攻隊員の人が現在の日本を見たら喜ぶと思うことと逆に悲しむと思うことを紹介した点です。悲しむと思うことでは、荒れた成人式の様子を紹介した。同じ二十歳なのにこんなにも違うのかと、そのギャップの大きさによって、特攻隊の勇気や悲しみについてさらに深く感じることができた。また、特攻隊の出来事を現在とのつながりで考えることができた。
・荒れた成人式の様子に対する怒りはかなりあり、ちょっと過激な感想もあった。
・特に展開の後半は、道徳の授業としても扱えるのかもしれないと感じた。

※使用した映像は「神風特別攻撃隊」(有限会社・ペガサスランクス)です。

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