「ドル」基軸通貨見直し論が高まる

オバマ米大統領の一般教書演説:サブプライム問題以降のリセッションにっはいった米国経済。オバマ大統領は民主党逆風の中で苦悩しているようだ。どうなるのか強い米国と強いドル。FX投資家なら誰もが注目する一般教書演説をご紹介したい。オバマ米大統領は、25日の一般教書演説で、米経済が回復し、再び拡大していると強調し、超党派の取り組みを訴えた。予算の一部凍結を表明し、巨額の財政赤字削減に野党・共和党と共に取り組む姿勢も示し、国民の高失業率や財政赤字増加への懸念に応える。

国際金融危機での敗戦。日米同盟「不都合な真実」

「国家には永遠の敵も味方もない。あるのはただ永遠の利益だけだ」とは、19世紀の英国外相、パーマストン卿の名言である。

 

これが正しいとすれば、50年も続いた日米同盟は珍しいケースといえるだろう。英語では30年の単位を。ゼネレーション"と称するが、双方から「世代」を超えた支持を得ないと、半世紀を超えることは不可能だからだ。

 

世界第1位と第2位の経済大国のタッグは、かつては強力無比であった。だが、今や日米同盟は困難な状況に直面している。と言うと、日本の民主党政権成立後のさまざまな不手際や行き違いを想起されるかもしれない。確かに、普天問基地問題は悩ましいところだが、日米同盟はよI構造的な問題に直面していると思うのである。

 

リーマンショック以降の経済危機によって、日米両国は著しい不利益を被った。混乱の収拾には時間を要するだろうが、はたしてその間に同盟は中国などの挑戦を乗り越えられるのかどうか。
軍事力

 

失望と侮りと

米国経済はいずれ再生するろだう。それでも財政難は最低でも向こう10年は続く。対GDP比10%近い赤字は、冷戦時代のレーガン政権期に倍する水準だ。先の中間選挙において、ティーパーティ運動の支援を受けて当選した議員たちは、防衛予算の大幅削減を声高に主張している。欧州やアジアなど、海外基地からの米軍撤退が俎上に上がるのは時間の問題だろう。

 

日本経済の側もお寒い限りである。が、それ以上に問題なのは、日本国民が急速に内向きになり、対外的な地位に対する執着を失いつつあることであろう。GDPが3位になったからと言って、日本の国際的な責務が消えるものではない。しかるに「思いやり予算」はもとより、世界第5位に転落したODA予算の増額も望み薄の状況である。5年前には、この国が国連安保理・常任理事国入りを目指していたことがまるでうそのようだ。

 

自己評価を急いで低下させると、友邦の失望を招くのみならず、敵対的な勢力からの侮りをも受けてしまう。中国の高圧姿勢は、そのことと無関係ではあるまい。日本の防衛力が著しく衰退するようだと、束アジアの安全保障環境も不安定化する。中国と北朝鮮の指導者が「代替わり」の時期を控えていることを考えれば、力の空白は避けなければならない。

 

しかるに向こう10年程度、日米の安全保障政策は経済不振による制約を受けるだろう。端的に言えば、日米は国際金融危機の敗者ということになる。逆に力強い成長が続く中国は、自ら金融危機の勝者だと思っているフシがある。

 

日米同盟にとって、これは「不都合な真実」であろう。そろそろ両国政府は、この点を直視すべきではないだろうか。