米下院慰安婦決議案に抗議する手紙を
下院議員全員に送付


茂木弘道(叶「界出版社長)

平慰安婦問題に対する対日非難決議案が、9月13日に米下院国際関係委員会を通過し、本会議での採択を目指しているという驚くべきニュースが産経新聞(9月22日付)に載った。またかという思いでともかく委員会で採択されたという決議案を確認してみると、これはひどいものである。

「日本政府は1930年代から第二次大戦のアジア及び太平洋諸島の植民地支配の間に、性的な奉仕をさせるという目的だけのために若い女性たち(”慰安婦”として世界に知られるようになった)の隷従と誘拐を組織した。」と言った上で、13歳の少女が含まれていただの、集団強姦をしただの、強制堕胎をしただの、さては自殺など死に追いやっただの、残虐の限りが行われた、と述べている。20万人がこうして奴隷化されたというのである。
 
 戦時プロパガンダか共産主義の宣伝パンフに出てくるような、悪魔糾弾の文書が、言論の自由のあるはずのアメリカで、しかも議会の委員会で議案としてだされ、採択されたというのである。まさに暴挙であるが、こっけい、悪質で、信じられないできごとである。しかし、慰安婦問題に対して日本政府が断固とした主張を事実を基に行ってこなかったことが、日本の名誉を著しく傷つけるウソを世界にはびこらせてしまった結果である。

 今年3月に加瀬英明氏を代表としてスタートした「史実を世界に発信する会」は、日本の名誉と利益を守るために、正しい史実をウエッブサイとを通じて英文で世界に発信している。東中野教授の『南京虐殺の徹底検証』の全文を掲載しているように、いわば情報インフラ作りを目指した活動を主体に行っている。

  しかし、今回加瀬代表からこれは抗議の手紙を米議会に送るべきだと提案があり、直ちに案文の作成に取り掛かった。本会のメンバーでもある尾形美明氏が原案を作成してくださることになり、それを基にまとまったのが添付の抗議の手紙である。これを英訳し、手紙文形式にして、Hyde委員長以下4名の主要議員には名前入りで直接Faxで送りつけた。

 下院議員全員に送り付けたいといろいろ調べたところ、ジャーナリストをやったことのあるアメリカ人パートナーが、あるFaxサービス社を使えば、余りコストを書けずに直ちに全員に送りつけてくれることを発見して教えてくれた。かくして、9月28日に435名の下院議員に3ページの抗議の手紙がFaxで送りつけられたのである。週があけた10月2日(月)の産経紙には決議案の採択が見送りになったことが伝えられていて、安堵の胸をなでおろしたものである。外務省もかなり今回は動いたようである。

 ハーパー・マガジンにK.シルバースタインという記者が、大物ロビイストを動員して阻止したなどと書いている。われわれの手紙はギリギリに着いたので、今回の阻止にはほとんど貢献していないだろう。しかし、真実を多くの議員に知ってもらうことには何がしかの効果があったものと思う。こういう事実にもとづく訴えを粘り強く繰り返していくことこそが大事であると考えている

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