三省堂英語教科書、日本語強制を訂正

杉本幹夫(自由主義史観研究会理事)
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三省堂発行の中学三年用英語教科書に「朝鮮は三五年間日本の植民地だった。日本政府は朝鮮人に日本語のみを使うことを強制した。彼らにとって母語の使用を止めることは実につらいことだった」(
The Japanese government forced the Koreans to use only Japanese.
It was really painful for them to stop using their own language.)と記載していた。
この記述は「誤解を招く」記述であるとして、同社が一月末、訂正したことが報じられた。この事について『神社新報』の二月二八日号、『選択』の三月号に論じられている。
『神社新報』によると、改定後の文章は「朝鮮は35年間日本の植民地だった。朝鮮の児童生徒は学校で日本語を国語として学ばなければならなかった。後に朝鮮語は選択科目となった。」(
Korean school children had to learn Japanese as the national language.
Later Korean language classes became optional. It was painful for
them.)
この文章は一文ずつ取り上げると、It was painful for them.を除き、正しいが、全体としては間違いである。なぜなら当初27年間は日本語同様、必修科目であり、昭和13年(1938年)から選択科目になったのである。この文章では、当初は朝鮮語は教えられなかったが、後に選択科目として教えることが可能になったと判断される。
この教科書は昭和56年初版というから20年以上気づかなかったことになる。それが昨年秋頃から、読者の中学生や、父兄からおかしいと指摘を受けるようになり、歴史学者とも相談し、訂正したとのことである。この事から我々と同じ史観を持つ人が増えてきていることを感じる。
この問題は韓国国定高等学校歴史教科書にも「中日戦争以後は……私たちの言葉と歴史の教育は一切禁止され、これに強く抗議した学校は閉鎖された」と記載されている。又、『選択』によれば日本の中学歴史教科書8冊中7冊が「日本語強制政策」にふれ、中でも帝国書院の『中学生の歴史』は「朝鮮語が禁止」と断定しているとのことである。
これに対し、滋賀県の野泉雄嗣氏の調査によれば、三省堂の教科書は、昭和56年から平成4年版まで使われ、一旦掲載をやめたが、教師の要望により平成9年度版から復活したとのことである。又修正に至ったのは、ある掲示板への中学生の書き込みから始まったとの事である。本宮ひろしの百人斬り漫画の連載中止といい、我々の陣営にも強力な助っ人が現れたようである。
又朝鮮語教育について同氏の調べでは、昭和13年の朝鮮教育令改訂の中に
「朝鮮教育令第二条第ニ項ノ規定ニ依リ特例ヲ設ケントスル事項」として、小学校で加設科目にして朝鮮語を随意科目とする旨の文書があり(アジア歴史資料センター)、更に昭和16年の朝鮮教育令、小学校令の改訂によっても、朝鮮総督府の朝鮮特殊事情による特例は従来と同様とし、「国民学校令ノ特例」として、「国民学校ニハ随意科目トシテ朝鮮語ヲ加設スルコトヲ得」と残っているとの事である。(朝鮮総督府施政年報昭和16年版クレス出版社)
更に朝鮮教育令中、第2条第2項「朝鮮総督府の特例がある場合はそれに従う」旨の記述は終戦まで変わっていないとのことである。これにより、法的にも朝鮮語教育の禁止はなかったことが明らかになった。
前述のごとくこの修正は不十分であるとともに、韓国問題では修正すべき事項が多々ある。インターネットの世界はいわゆる有識者の意見より先行している。ますますインターネットの世界で。歴史認識の議論が活発化することを願うとともに、マスコミもこの動向に目を向けることを期待する。
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